トヨタアイシスは現在販売されているミニバンとしては珍しく左右アシンメトリーのボディを採用しているクルマです。
エンジンは2000㏄と1800㏄が用意されており、ブリスターフェンダーとエアロパーツを装備した「プラタナ」を除く標準グレードは5ナンバーサイズになります。
また、2004年の発売開始から10年以上に渡ってフルモデルチェンジが行われていない稀有なモデルとなっています。
アイシス最大の特徴はコンパクトカー「ラウム」で培われたアイデアを活かした、助手席側の「パノラマオープンドア」と呼ばれるセンターピラー内蔵ドアです。
このパノラマオープンドアによって助手席と後部座席のドアを開くと、センターピラーという間仕切りが存在しない1890㎜という広大な開口部が出来上がります。
この開口部のメリットとしてはベビーカーを畳まずクルマに載せられますし、後ろのバックドア以外にも横からも大きな荷物を積むことが可能になっています。このドアによるミニバンの使い勝手向上のメリットは大きく、ユーザーのアイデア次第にとって様々なシーンでの活躍が期待されます。
ドア以外の特徴的な装備としてはステアリング感応式のクリアランスソナーがオプションで用意されています。
クリアランスソナーとは前後バンパー部分などに埋め込まれたセンサーが障害物を検知すると警告音でドライバーに知らせてくれる機能ですが、アイシスの場合はステアリングと連動することによって車両の進行方向を予測し、障害物と接触する場合のみにディスプレイと警告音でドライバーに知らせてくれます。
これによって不要な警告の回数を減らし運転に集中することが出来ます。
アイシスはベビーカーを使用する小さなお子様が居られる家庭にとって力強い味方となってくれるクルマです。
前述したパノラマオープンドアの効果は絶大で、特に雨の日に赤ちゃんをチャイルドシートに載せて、ベビーカーを畳んで車内に収容するのは大変な苦労が伴いますが、アイシスでしたら赤ちゃんを載せたベビーカーをそのまま載せて車内でチャイルドシートに載せ替えることが出来るので、雨に濡れる可能性を少しでも減らすことが出来るので大変便利です。
また発売から10年以上経過していますが適宜マイナーチェンジが行われており、クルマとしての完成度が上がり熟成されているので商品としての魅力は落ちておらず、このドアの可能性に興味を持たれた方は実車を見られることをお勧めします。