三菱アウトランダーは「エアトレック」の後継車ですがサイズが一回り拡大されています。
元々、アウトランダーという名前はエアトレックの海外名だったのですが、国内でも名称をアウトランダーで一本化したので、旧モデルのアウトランダーを継続販売している日本国外ではアウトランダーEXという名で販売されています。
2005年に登場した初代アウトランダーのプラットフォームは、提携関係にあったダイムラー・クライスラーとの共同開発で生まれたGSプラットフォームを使用しており、ルーフパネルにアルミを採用した軽量高剛性のボディを載せることで重心の安定化と、運動性の向上がされています。
エンジンに関してもダイムラー・クライスラーや現代自動車と共同開発したエンジンをベースに開発された2400㏄直列4気筒エンジンと、3000㏄V型6気筒MIVECエンジンが用意されており、組み合わされるトランスミッションは2400㏄には6速マニュアルモード付CVTが、3000㏄には6速マニュアルモード付ATが採用されています。
2012年にはフルモデルチェンジが実施され2代目となりました。
エンジンには2000㏄直列4気筒SOHCと2400㏄直列4気筒SOHCの2種類が用意されており、両エンジンともSOHCとなっていますがMIVEC機構により単一の機構でバルブリフト量や開弁タイミング・期間を連動させているのでDOHCと同等の性能を有したエンジンとなっています。
また、2代目モデルから「e-Assist」と呼ばれる予防安全技術が採用されていて、電波レーダーとカメラユニットで前方を監視することで衝突被害軽減ブレーキシステムや、先行車が停止状態まで自動で車間を保って追従走行するレーダークルーズコントロール、車線逸脱警報システムが搭載されています。
2代目アウトランダー最大の特徴は「PHEV」と呼ばれるプラグインハイブリッド車の登場で、これはトヨタ プリウスPHVに次ぐ日本での2車種目の量産車となっています。
モーター駆動のみで走行する「EV走行モード」や、エンジンで発電機として使用することでモーター駆動する「シリーズ走行モード」、エンジンをメインとして使い必要に応じてモーターがアシストする「パラレル走行モード」の3種類の走行モードを状況に応じて自動切換することで、プラグインハイブリッド燃料消費率で67.0km/Lという驚異的な燃費を実現しています。
アウトランダーの特徴はオフロード走行とオンロード走行を両立させたバランスの良さで、サイズもSUVとして小さ過ぎず大き過ぎない使い勝手の良いクルマへと仕上がっている点が人気の秘密だと思います。
また、PHEVは最も使い勝手の良い電気自動車とも呼べる存在になっていて、SUVのような遊び心のあるクルマに乗りたいが環境問題や燃費は気にするという方にはピッタリなクルマとなっています。