スズキアルトはスズキの軽自動車の歴史が長く、ワゴンRの登場まで同社を代表するモデルとも呼べるクルマでした。
背の高い軽自動車に人気が移った現在でもハッチバック型軽自動車の主力モデルとして販売されています。
現行型は8代目となりエクステリアは初代モデルをイメージさせる特徴的なスタイルをしています。
背の高いモデルが人気となる中、あえて全高を7代目モデルよりも下げることによりルーフライン際立たせています。また、フロントマスクも初代モデルを彷彿とさせるヘッドライトを強調したデザインとなっており、レトロフューチャーとも呼べる個性を出しています。
因みにエクステリアをデザインした人物は、日産自動車やアウディのエクステリアデザインを手がけた人物といわれています。
現行型アルトは個性的なエクステリアだけではなく、自働車として重要な走行性能や環境性能に関しても新型プラットフォームの採用によって大幅なアップデートが行われています。
新型プラットフォームはシャーシの形状を滑らかにすることによって、必要となる補強部品のパーツ数の減らしており、更に骨格部分を連続化することにより部分点数を減らすことで大幅な高剛性化と軽量化に成功しています。
エンジンに関しては先代アルトのエコモデルに採用していたエンジンを使用していますが、圧縮比の向上や吸排気系の見直しによって、環境性能の向上と共に動力性能の不足感を感じさせないエンジンとなっています。
このシャーシとエンジン、更にはボディの全重量の46%に高張力鋼が用いられることによって、2WD車に関してはCVTで約60㎏もの軽量化に成功し燃費性能の大幅な向上に成功しています。
その燃費は2WDのCVTでは37.0km/Lに達しています。
アルトのスポーツモデル
この大幅な軽量化に成功したアルトには「ターボRS」と呼ばれる高性能スポーツモデルが用意されています。
ターボRSはストラットタワーバーやスポット溶接によって剛性の増したボディに、ノーマルモデルのエンジンをベースに高タンブル吸気ポートや高効率ターボチャージャーが搭載されており、パドルシフトを備えた5AGSによってスポーティーな走りが楽しめるモデルになっています。
このようにアルトは街に溢れる多くの軽自動車とは一線を画したスタイルが魅力となっています。
他にも軽自動車の中でも屈指の燃費性能や、本格的なスポーツグレードが比較的低価格で用意される点などで人気が高く、非常にコストパフォーマンスが優れたクルマといえます。