トヨタエスティマは「天才タマゴ」というキャッチコピーで初代モデルが登場した通り、卵形の丸みを帯びたデザインが特徴のミニバンです。
エスティマは初代モデルから現行型までデザインを大きく変えることなく販売されており、ミニバンというジャンルのクルマを日本に根付かせる事に成功したクルマです。
現在ではコンパクトクラスから大型高級車まで多彩なジャンルが増えたミニバンの中でも、エスティマは自ら「ミニバンのメインストリーム」を名乗っているように大人数で長距離移動をこなすというミニバン本来の役目を重視している点が特徴と言えます。
そのため、ドライバーも同乗者もが快適に過ごせるように大柄のボディを採用しているのでシートサイズにも余裕があり、ミドルサイズミニバンと比較すると長距離移動後の疲れ方に差が出て来ます。
エスティマの特徴
現行型は2006年に登場した3代目となっており、全てのピラーをブラックアウト化し屋根が浮いているように見せる「フローティングルーフ」が外観上の特徴です。
エンジンも3500㏄のV型6気筒エンジンと2400㏄直列4気筒エンジンが用意されており、3500㏄は国産ミニバンとして初の280馬力達成車となっています。
シートタイプも7人乗り仕様と8人乗り仕様が用意されており、3代目ではリアシートの格納方式が跳ね上げ式から床下収納式へと変更されています。
この機能を活かして7人乗り仕様では3列目シートを床下に収納し、2列目シートを最後尾まで下げるとリムジンのように広大なキャビンスペースが生れます。
また8人乗り仕様も2列目シートが跳ね上げる事が可能となっていて、2列目を跳ね上げて3列目を収納すれば広大なラゲッジスペースとして使用することが可能となっています。
ハイブリッドモデル
エスティマには先代モデルからハイブリッドモデルが用意されており、現行型にも2代目プリウスで採用された「THS2」が搭載されています。
エンジンとモーターの合計出力は190馬力となっていて、大きくて重たいミニバンを動かす動力として不足無いものとなっています。
燃費もJC08モード走行で18.0km/Lと同クラスのミニバンと比較して高い燃費性能を誇っています。
他にもハイブリッドカー特有の大容量バッテリーを活かし、最大で1500Wもの電源供給を可能にするAC100Vアクセサリーコンセントが装備されています。
これは実際に東日本大震災では湯沸しや携帯電話の充電等といった緊急用の電源として重宝され、当時はエスティマ独自の機能でしたが他車でも同じ機能を有したモデルが登場しています。
これらのようにエスティマはミニバン本来の快適性や使い勝手の良さを追求しつつも、ハイブリッドといった先進技術を積極的に取り入れ、日本のミニバンのパイオニアとして現在も高い人気を有しています。
ミニバンに興味をお持ちの方は王道とも呼べるエスティマを1度ご覧になることをお勧めします。