スズキスイフトは初代モデルが2000年に登場しワゴンRプラスのプラットフォームを用いて廉価なクロスオーバー風の小型車として販売されました。
初代スイフトはモデルによっては一般的な軽自動車よりも廉価で、広い室内と燃費の良さから警察車両として全国的に配備されました。
2代目モデルは2004年にスズキの世界戦略車として登場しました。
その為、軽自動車のコンポーネンツを流用する事で、デザインや走行性能よりも価格や質実剛健な作りを売りにしていたスズキの小型車の特徴から方針転換を行い、小型車専用のプラットフォームを新たに開発しています。
初代モデルはSUV調に仕上げられたので車高が高めに作られていましたが、2代目モデルでは一般的なコンパクトカーと同等の車高となり走行性能が重視されています。
ヨーロッパ車を思わせる走りの良さと癖の無いエクステリアが受けて、日本のみならず世界中で好評を博す人気モデルとなりました。
そして現行モデルとなる3代目は2010年に販売が開始されました。
非常に好評だった2代目のエクステリアや走行性能といったスイフトの売りとなる部分を残しつつ、高剛性で軽量化が行われた新設計のプラットフォームに刷新されています。
足回りに関してもフロントがストラット式・リヤがトーションビーム式と形式に変更はありませんが、すべて新設計となっていて軽量化と剛性の強化がされています。
また、3代目モデルは樹脂パーツや高張力鋼部位を拡大することで軽量化が図られており、2WDでは5MT車とCVT車の両方で車両重量が1トンを切っています。
CVTは副変速機構付きCVTに切り替えられており、燃費の向上と共にシフトノブがゲート式からストレート式に変更することで操作性が向上しています。
他にもステアリングには操作量に応じてタイヤの切り角を変化させる可変ギヤレシオステアリングを採用することで、敏捷性を高めた上で最小回転半径の縮小に成功しています。
このように3代目モデルは見た目こそ大幅な変更が行われていませんが、クルマの根幹に関わる部分は刷新されており2代目モデル以上の走りの良さや、内装といった人が触れる部分の質感が向上しており、スズキの小型乗用車の中でも屈指の人気モデルとなっています。
他にもスイフトの特徴としてジュニアWRCのベースカーである「スイフト スポーツ」の存在が有ります。
スイフトスポーツはエアロパーツで外装だけをスポーティーにしたようなモデルとは異なり、専用チューニングが施されたエンジンや専用サスペンション・レカロシートが用意されており、標準車の素性の良さと相成ってスポーツカー顔負けの本格的な走りが楽しめます。