マツダ RX-8は2003年から2012年まで生産されていたスポーツカーです。
プラットフォームこそRX-7と同じFE型ですが、ロータリーエンジンを搭載したスポーツ車として新規に設計されたクルマとなっています。
RX-7とRX-8の最大の違いはドアの枚数です。RX-7が短距離移動向けの後部座席を備えた2ドアスポーツカーであるのに対して、RX-8は大人が4人座れる4ドア車であることです。
しかし、普通の4ドア車にすると車体が大きくなり車重が増してしまうので、ピラーレス構造にしつつ前後観音開きとした「フリースタイルドア」が採用されています。
このドアの後部ドアにはドアノブが無く、前部ドアが開くことで後部ドアも開閉が可能となるのです。
そして最大の特徴であるエンジンですが、RX-8にはマツダのアイデンティティとも呼べるロータリーエンジンが搭載されています。
このエンジンの形式こそRX-7のものと同じですが、ほぼ新規に開発された新型エンジンで大幅に排ガス規制の強化や燃費向上の為にターボチャージャーは採用していない自然吸気モデルとなっていて、レブリミットが9000rpmという高回転型になっています。
これにより高回転までスムーズに回転することで燃費の向上とトルクを発生し、ロータリーエンジンの特性を活かすことが出来ているのです。
この小型軽量エンジンをフロントミッドシップに搭載することでRX-7の最終型と同じく前後比で50:50を実現しつつ、エンジン位置を下げているので高い旋回性能を誇っています。
また、スポーツ走行に欠かせないブレーキ性能も秀逸となっており、時速100kmから停止を行うブレーキ性能試験でも2003年販売時点でトップを記録していて、この記録は破られていません。
マツダの開発者がRX-8をファミリーカーとして開発したと語っていたように、RX-8は高い運動性能とロータリーならではのモーターのようにスムーズに回転するエンジンというスポーツカーの要素を持ちつつも、4ドア車として十分に使える実用性を兼ね備えた存在になっています。
以前はスポーツカーに乗っていたが家族が増えることで実用性の高いクルマへと乗り換える人も多いですが、RX-8ならば運転好きの人間が我慢することなく、しかも、家族の使い勝手もスポーツカー程は邪魔をしない両者が笑顔になれるクルマだと思います。
スポーツマインドを忘れたくない人にRX-8はおすすめのクルマだと思います。