ミニバンの原型を作ったステップワゴン
ホンダステップワゴンは日本のミニバンの黎明期に他車が商用車ベースで運転席下にエンジンを搭載するキャブオーバータイプのFRレイアウトを使用していた中、いち早くFFレイアウトのボンネットタイプを採用し乗降性やパッケージングの良さから人気となり、現在のミニバンの原型を作ったクルマとも言えます。
現行型は5代目モデルとなり、ステップワゴンの大きな特徴は他車のライバル車が2000㏄のNAエンジンを採用していますが、1500㏄ターボエンジンへとダウンサイジングを実行しホンダ車で初採用となる「VTEC TURBO」を搭載することで低回転域のターボ効果を向上させており1500㏄エンジンでありながら常用域では2400㏄エンジン並のトルクを実現しています。
また、吸気量を細かく制御するターボエンジンの特徴を活かして燃焼効率を高めており燃費を向上させています。
他にも、テールゲートに新機能となる「わくわくゲート」が採用されている点も注目ポイントです。
わくわくゲートは通常の縦開き式のテールゲートに横開き式のサブドアを組み合わせたもので、後部のスペースが少なくテールゲートを全開に出来ない状態でもサブドアを使用することで容易に荷室へとアクセスが可能となっています。
また3列目シートを左右分割で床下に格納できる「マジックシート」を併用することによりサブドアから直接3列目シートへの乗降を可能としています。
先進の安全運転支援システム
また、ステップワゴンはホンダが新型車に導入している最新の安全運転支援システムの「ホンダセンシング」を全タイプにメーカーオプションで設定しています。
ホンダセンシングとはミリ波レーダーと単眼カメラを併用することで検知機能を高精度化したことにより、衝突軽減ブレーキや誤発進抑制機能、先行車発進お知らせ機能、標識認識機能、車線維持支援システム、路外逸脱抑制機能、アダプティブ・クルーズコントロールといった最新の支援機能をパッケージングしたものです。
これに加え、エアバックの保持時間を高めて優れた拘束性を有する「内圧保持式エアバックシステム」を全車に採用して万が一の際の被害軽減にも力が加えられています。
ステップワゴンは5ナンバーサイズのミニバンの中で様々な面で最も先進的なクルマだといえます。
特にわくわくゲートは様々なシーンで新たな使い方が考えられ、ミニバンにとっての新たな可能性を秘めていると思われます。
また同クラス車で唯一の1500㏄車ということで税金面で有利となっており、燃費性能の高さと相成って長い目で考えると維持費に関して有利なクルマといえます。