ローバーからミニに関する一切の権利を買い取ったBMWは、2001年に新たにミニというブランドを設立し新型車となるミニを販売開始しました。
初代モデルは3ドアハッチバックとコンバーチブルのボディ展開で、グレードは3種類に分かれていて基本となる「ワン」、エンジン制御プラグラムの変更で出力を向上させた「クーパー」、スーパーチャージャーを装備した「クーパーS」となっています。
このエンジンはBMWとクライスラーの合弁会社でブラジルに拠点をおくとライテック社が製造していて、スーパーチャージャー付のモデルは賞を受賞するなど優秀なエンジンと知られています。
このエンジンにワンとクーパーは5速MTとCVTが用意され、クーパーSには6速MTと6速ATが用意されていました。
また、各グレードにおいてサスペンションの設定にも変化が加えられており、ワンは比較的柔らかめの設定がされているのに対し、クーパーになると前後にスタビライザーを装備することで少し硬めのセッティングが、クーパーSはスポーツ走行を想定したハードなセッティングとなっています。
新たに生まれ変わったミニは愛嬌あるルックスこそ変わっていませんが、安全性の確保や居住性の向上の為に軽自動車よりも小さな車体から、一般的なコンパクトカーのサイズにまで拡大してしまいました。
しかし、日本をはじめ多くの国でミニは受け入れられ大人気のモデルへとなりました。
そして、2006年に2代目へとフルモデルチェンジしたミニは「変わらない良さ」を基本コンセプトに、オーナー以外は区別が難しいと言われる程ルックスが類似しています。
しかし、中身の方は大きく変わっており、エンジンもBMWとPSAグループが共同開発した新型へと変更され、クーパーSはスーパーチャージャーからツインスクロール直噴ターボへと過給器も変わっています。
また、2代目モデルの特徴はバリエーションが一気に増えたことです。
初代で設定されている3ドアハッチバックとコンバーチブルの他に、エステートモデルや、クロスオーバーSUV、クーペ、ロードスター、SUVベースの3ドアクーペと様々な種類のモデルが展開されました。
2013年には3代目へとバトンタッチしましたが、3ドアハッチバックの他にも新たに5ドアハッチバックが追加されています。また、インテリアにも大きな変更があり初代から採用されていたインパネ中央のセンターメーターが廃止され、一般的なステアリング奥の位置に移動しています。
エンジンはグレードによって大きく変わり、ワンは1200㏄直列3気筒DOHCを搭載し、クーパーになると1500㏄直列3気筒エンジンとなり、スポーツグレードのクーパーSになると2000㏄直列4気筒ターボエンジンが搭載されています。
その愛らしいルックスから輸入車でありながら日本でも圧倒的な知名度を誇るミニですが、先代までは3ドアハッチバックということもあり、4ドアモデルは大柄なSUVしか有りませんでした。
しかし、現行型では遂に5ドアハッチバック車が投入され、それまでミニを諦めていた人にも選択肢として残るようになり人気を集めています。
ミニの持つ濃いキャラクターに魅力を感じている方には是非とも乗って欲しいと思います。