社会人になって自分で購入した車に乗るようになって2台目が、ホンダの初代ステップワゴンでした。
国産車ではあまりなかったタイプの車種で、発売当初より人気があり納車まで3ヶ月待ちは覚悟しなければならない程でした。
ステップワゴンを選んだのは、当時父がホンダに勤めていたからということもあります。
ミニクーパーへの気持ち
しかし、注文してからの3ヶ月の間、どうしても学生時代から憧れ続けてきたローバーのミニクーパーが気になってしかたなかったのです。
ステップワゴンの納車を待つ間も、外車専門雑誌を読んではミニクーパーへの思いが強くなっていったのです。
いよいよ、ステップワゴンが納車され自分を納得させるように、アクセサリー関係を取り付けてみたりしてみましたが、なかなか愛着が湧きませんでした。
ホンダが作った車で、大変魅力的な車であることは間違いないのですが、ミニクーパーへの気持ちがどうしても抑えきれなくなってきてしまったのです。
ステップワゴンに乗り始めてから3ヶ月が経った時、ミニクーパーへの買い替えについて、意を決して父に相談してみました。当然のように、父からは反対されました。
ステップワゴンの購入にあたっては、両親に現金を出してもらい、両親へ毎月返済していく所謂親父ローンでしたし、外国車への偏見、特にイギリス車の品質について懐疑的な部分を強調されての反対意見でした。
しかし、自分を抑えきれない私は、父に迷惑を掛けないからと約束をし、ローバーのディーラーへと走ったのです。
ステップワゴンの買取り査定
ローバーのディーラーでミニクーパーの見積りを取る際、ステップワゴンは下取りに出すことをお願いしたのですが、ここで問題が生じました。
ステップワゴンが発売されてから半年足らずしか経ってなく、オークション情報を含め、中古車市場にステップワゴンの情報がないのです。
下取り査定価格が提示出来ないディーラーから、1つの提案がありました。
買い取り専門店で買取ってもらって、その金額を新車購入費用に充てる形にしたらどうかとのことでした。
通勤で毎日通る国道沿いに、買取り専門店があることを知っていたので、そこで買取り査定をしてもらうことにしました。
買取り専門店で査定してもらうと、先程のローバーのディーラーで言われたのと同様、中古車市場に情報がなく幾らの値段を付けて良いか難しいとのことでしたが、ここで買取り専門店の強きを見せてくれたのです。
新車購入時とほぼ同額での査定金額を提示
当時は、まだまだ注文から納車まで3ヶ月待ちの状況。即納で買えるなら、欲しいという客は必ずいる筈と踏んで、新車購入時とほぼ同額での査定金額を提示してくれたのです。
但し、売却を即決してくれたらの条件付きでした。
買い替えの車が納車される間の代車を無料で貸してもらえることもあり、私は迷わず即決し現金を手にしました。
ミニクーパーの購入
その足でローバーのディーラーへ戻り、ミニクーパーの購入手続きをしました。
殆ど追い金無しでの購入となり、ステップワゴン購入にお願いした親父ローンを継続することで、問題ない形で済んだのです。
慌ただしい1日でしたが、念願のミニクーパーを手にする為に、私も必死で充実した日となりました。
ミニクーパーが納車されてからは、色々やりたかったマフラーの交換や、シートアジャストの交換などを楽しみつつ、じっくりそのレトロ感覚の車を味わい尽くすことが出来たのです。
20年近く昔の話しですが、買取り専門店での強気の査定を、今でも強く印象に残っています。