日産リーフは2010年12月に日本とアメリカで販売を開始した5ドアハッチバック型の電気自動車です。
リーフは2009年の東京モーターショーで一般向けに初公開されましたが、日産は2008年8月にはキューブキュービックをベースにした実験車両の「EV-01」と「EV-02」を公開しており、2009年7月にはティーダをベースにしてリーフと同一のプラットフォームを使用した「EV-11」と「EV-12」が公開されるなど、市販化に向けた電気自動車の開発を進めていました。
リーフは一部には日産のBプラットフォームと共通の部品を使用していますが、基本的には電池の形状に合わせた専用設計がされていて、リチウムイオンバッテリーも機密構造とすることで万が一海中に車体が没しても漏電を防いでいます。
当初、最高出力が80kw、最大トルクが280N-mを発生するモーターが搭載され、最高速度は145km/hでした。
しかし、2012年のマイナーチェンジにて新設計のレアアースの消費を抑えたモーターへ変更され、最高出力は変わりませんが最大トルクは254N-mへと低下しています。
リーフには回生ブレーキシステムも採用されていて、前期型では満充電で200kmの走行が可能です。
システムの軽量化と設定の変更が行われた中期型では228kmまで向上し、後期型では新材料を使用したことによりバッテリーパックのサイズを変えずに駆動用バッテリーの容量を増したことにより、航続距離を280kmにまで伸ばしています。
また、ガソリンの給油に代わるバッテリーへの充電は、バッテリー残量警告灯が点灯した状態から200V急速充電器を使用すると30分で80%まで充電することが出来ます。
普通充電の場合は200Vでは8時間で100%まで充電可能ですが、100Vの充電ケーブルを使用すると100%まで28時間も掛かってしまうので日産では200Vの使用を推奨しています。
電気自動車と聞くと昔は航続距離がネックでしたが、リーフに関しては最長で280kmと旅行での使用にも耐えられる程になっています。また、各所に急速充電が行えるスポットも増加しているので、充電が切れて立ち往生するというケースは減ったと思います。
ガソリンエンジンを搭載してないので静粛性が非常に高く、運転時はタイヤのロードノイズしか車内に入って来ません。
この不思議な感覚は電気自動車特有のものですがクルマとしての使い勝手はガソリン車と変わりなく、充電に掛かるコストもガソリンと比べると割安なことから、新時代のクルマを体験してみたいという方にはお勧め出来るクルマだと思います。